2017年5月22日月曜日

中国一の富豪にジャック・マーが復帰 2位にテンセント創業者

中国アリババ会長のジャック・マーが「中国一の富豪」の座に返り咲いた。フォーブスの長者ランキングでは、ここしばらく不動産企業ワンダグループの王健林が首位に立っており、ドナルド・トランプが米国大統領に就任直後の昨年12月には、王の発言を「中国一の富豪がトランプに先制口撃」と伝えていた。

そんな王がトップから陥落し、代わりにマーが首位に立ったのは5月12日のこと。フォーブスのビリオネアリストの、リアルタイムランキングでマーの資産額は309億ドルとなり、307億ドルの王を追い抜いた。

さらに5月19日時点ではマーの資産額は319億ドル(約3.6兆円)まで伸びた。一方、王の資産は307億ドルまで減少し、3位に沈んでいる。代わりに2位に入ったのは株価が連日高値を更新したテンセント創業者のポニー・マーで、資産額は308億ドルとなっている。

ジャック・マーの資産の伸びは昨年11月11のショッピングデー(独身の日)以来、好調な売上を記録中のアリババ株の上昇が主要因だ。昨年は70ドル付近まで落ち込んだアリババ株は現在、120ドルを突破する勢いだ。

フォーブスのデータによると現在、アジア一の富豪は香港の投資家、李嘉誠(Li Ka-shing、り・かいせい)で資産額は329億ドルとなっている。

中国一の富豪の座はここ数年、ジャック・マーと王健林の間で争われてきたが、その王が今や3位に陥落。世界で8億人が使うメッセージアプリWeChatの運営元のテンセント創業者のポニー・マーの急浮上は、中国経済が新しい局面を迎えつつあることの象徴なのかもしれない。

アリババの株価上昇は同社株を約28%保有するソフトバンクや、同じく約15%保有するヤフーらの企業も潤している。

Yuji Ueda

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