2017年6月5日月曜日

<身代金ウイルス>作成容疑で中3逮捕 神奈川県警

 他人のパソコンをロックして金銭などを要求する身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」を作成したとして、神奈川県警サイバー犯罪対策課などは5日、大阪府在住の中学3年の男子生徒(14)を不正指令電磁的記録(ウイルス)作成容疑などで逮捕した。男子生徒は任意の調べに「自分の知名度を上げたくてやった」と話し、容疑を認めているという。ランサムウエア作成容疑での摘発は全国で初めて。

 逮捕容疑は今年1月、自宅のパソコンでランサムウエアを作成したとしている。同課によると、「ランサムウエアを作ったよ。自由に使って」などとコメントを付けてソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上に投稿し、閲覧した人に少なくとも100回以上ダウンロードされた可能性があるという。

 少年の作ったランサムウエアは、ダウンロードするだけでは被害は出ず、ダウンロードした人が暗号化するファイルを指定できるほか、身代金を要求する文面を自由に変えて独自のランサムウエアを作成できるようになっていた。これまでに、少年の作ったランサムウエアによる感染や金銭被害は確認されていないという。県警のサイバーパトロールで発覚した。【国本愛】

 【ことば】ランサムウエア

 パソコンやスマートフォンなどの端末を操作不能にしたり、データを勝手に暗号化し正常にアクセスできなくしたりして「人質」に取り、復旧と引き換えに金銭を要求する不正プログラム。ランサムは「身代金」を意味し、金銭の受け渡しにはインターネット上の仮想通貨ビットコインなどが利用される。5月に約150カ国で被害が確認されたサイバー攻撃でも使われた。

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