2017年6月27日火曜日

花びらが光るペチュニアの開発に成功 - 改良版蛍光タンパク遺伝子を導入

NECソリューションイノベータは、新たに開発した黄緑色蛍光タンパク遺伝子を導入した観賞花(ペチュニア、以下「光るペチュニア」)の開発に成功したと発表した。

(写真出所:NECソリューションイノベータプレスリリース)

同研究は、NECソリューションイノベータ、千葉大学環境健康フィールド科学センター、奈良先端科学技術大学院大学らの研究グループによるもの。

NECソリューショイノベータは、2006年に富山湾深海に生息する海洋プランクトン(Chiridius poppei)が持つ蛍光タンパクの遺伝子情報を明らかにし、2013年には産官学連携により、この遺伝子を観賞花であるトレニアに組込み、「光る花」を開発した。しかし、トレニアに組み込んだ蛍光タンパク遺伝子を効率よく光らせるためには、青色の可視光線を照射する必要があり、照射される光の色と近い色相にある黄緑色に蛍光するため、肉眼では分かりづらい状況にあった。このため、「光る花」の鑑賞にあたっては、可視光線をさえぎるため青色の補色となる黄色フィルターが必要となり、より手軽に観賞できる手段が求められていた。

同研究チームは、観賞時に黄色フィルターを必要としない蛍光タンパク遺伝子を開発するため、蛍光タンパク遺伝子の配列を置き換え、目に見えない紫外光を最も良く吸収できる変異体を30万通りの候補から選別した。さらに、蛍光の輝度を十分に高める改良を加えることで、紫外光の照射時に明るい蛍光を発する改良版の開発に成功した。

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