2017年7月11日火曜日

ビットコイン横領で無罪主張=取引所元代表の男―東京地裁

 インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」取引所のコイン大量消失事件をめぐり、業務上横領などの罪に問われた運営会社「MTGOX」(破産手続き中)元代表マルク・カルプレス被告(32)=フランス・イスラエル国籍=の初公判が11日、東京地裁(入江猛裁判長)で開かれた。同被告は「いずれについても無罪です」と述べ、起訴内容を否認した。

 スーツ姿にネクタイを締めた同被告は、破綻時に記者会見した際よりほっそりした印象。罪状認否で用意した紙を読み上げ、「多くの顧客に迷惑を掛け、心からおわび申し上げる」と謝罪した。

 起訴内容については、「支出は収入の範囲内で会計士にも報告していた。まさか問題になるとは思っていなかった」と述べた。

 検察側は冒頭陳述で、同社では顧客の預かり金と会社の資金が分別されていなかったと指摘。従業員が同被告に対し、「顧客の現金をいくら使っているのか」「預かり金で赤字を補填(ほてん)しているのではないか」と追及したこともあったとした。

 起訴状によると、同被告は2013年、顧客から預かった現金を自分の口座などに送金して計約3億4100万円を横領。ソフトウエアの開発権取得や高級ベッドの購入費用に充てたなどとされる。 

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