2017年7月7日金曜日

諏訪の金型工場を救った"萌えフィギュア"

長野県諏訪市のご当地キャラ「諏訪姫」が人気を集めている。考案したのは地元の金型メーカー。主力製品は自動車やカメラの部品だったが、「諏訪姫」のフィギュアが人気を博し、業容を拡大しつつある。苦戦する「ゆるキャラ」も多いなかで、なぜ成功したのだろうか――。
■リーマンショックで仕事が激減
諏訪湖のほとりにある高島城。そこに住むという設定の萌え系キャラクター「諏訪姫」のフィギュアが人気を集めている。このキャラクターを考案したのは諏訪市に本社を構えるピーエムオフィスエーという、従業員30人ほどの中小企業だ。同社は自動車やカメラ向けの部品をつくる金型メーカーで、フィギュアとは全く畑違いの会社だったが、このフィギュアが同社の窮地を救うことになった。
「フィギュアを始めて5年ぐらいになりますが、シリーズ全体ではすでに20万体以上売っています。その結果、フィギュアを含めたホビー関連の売り上げがどんどん増え、今では約5億円の年間売上高の半分を占めるほどになっています」(ピーエムオフィスエー・山口晃社長)
1967年生まれの山口社長は松本市の高校を卒業後、セイコーエプソンに入社。しかし、自分で事業を始めたいと、6年後に退社。中小企業2社で修行し、2000年に友人と2人でピーエムオフィスエーを設立した。始めた事業は金型の設計。アパートの1室を借りながら、デンソーやアイシン精機の下請けから仕事をもらって順調に売り上げを伸ばした。

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