2018年3月1日木曜日

「実は反対派だった」 屋根修理の3代目が“ドローン点検”にアツくなるワケ

 屋根の点検にドローンを活用する方法を、業者向けに普及・啓発する「日本屋根ドローン協会」(東京都港区)が3月1日に発足した。ドローンの運用方法を周知させ、作業員が屋根に上る手間や、落下リスク、作業時間を減らす狙い。石川弘樹代表理事(石川商店 社長)は「実はもともと反対派だった」が、今ではドローン点検に"アツく"なっている1人だ。

●屋根が見える安心感

 石川さんは、屋根のリフォームや瓦の修理などを手掛ける石川商店(品川区)の3代目。初めはドローンの使用に懐疑的だったが、試しに使ったところ、依頼してきた客の反応に驚いたという。ドローンを飛ばし、撮影した写真や動画を共有しながら状態を説明したところ、客からは「これがうちの屋根なのか」「これなら一目瞭然」という言葉が。石川さんは「ショックだった」と振り返る。

 「伝えきれていなかった」。点検の際、これまでは自ら屋根に上がり、スマートフォンなどで撮影し、降りた後で屋根の状態を説明していた。一方ドローンは、ほぼリアルタイムで状況を報告でき、軒先など人間の手が届きにくい場所も細かく撮影できるという。

 屋根工事は、客から作業状況が見えづらく「何をされるか分からない」「怪しい」――ドローン点検は、そうした消費者の不安を払拭する狙いもある。

●難しいドローン操作、事故の課題も

 点検する側のメリットも大きい。屋根点検は足場や命綱を使わないケースが多く、転落の危険性が高い。

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