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2015年12月4日金曜日

元SEの視点で感じた新幹線回数券のおかしなところ

 少し前に栃木県の某製造業から情報セキュリティのセミナーを依頼された。県下に2カ所の工場と4カ所の大きな営業所を抱える企業で、その6カ所で情報セキュリティセミナーを開催するというものであった。

●職員もとまどう?

 そこで埼玉県に在住する筆者は、東北新幹線の大宮・宇都宮間の指定席回数券を購入しようとした。最寄り駅のみどりの窓口で購入しようとしたが「自動券売機で購入できますよ」と言われ、券売機で購入しようとすると、目的の指定席回数券の選択ボタンが画面のパネルに出てこない……。

 近くのJR職員にその旨を告げると、「そのはずはないのですが……」との返事が。筆者が操作を間違えたのかとも思い、職員と一緒に改めて券売機を操作したが、やはり表示がない。職員も「あれ? おかしいですね」というばかりだ。

 結果として新幹線の大宮・宇都宮間では自由席回数券(乗車料金を含む)はあるものの、指定席回数券は無いという。もしかして、みどりの窓口の職員用端末には存在するのではと思い、確認してもらったが、やはり無かった。始発の東京駅ではどうかとも尋ねたが、東京駅からの正式回答は「(大宮・宇都宮間の指定席回数券での)ご利用は想定しておりませんので、購入はできません」というものであった。

 東北新幹線の乗車区間と回数券の種類との関係をみると、以下になる。

●JRで違う?

 筆者がここで戸惑ったのは、何十回と利用した東海道新幹線の回数券とは勝手が違うように感じたからだった。新幹線の回数券はJRによる違いがあまり無いものだと思っていたが、その筆者の考え自体が実際と異なっていた。よって、「利用者が戸惑ってしまうような商品設計は事業としてはどうか」と思った次第だ。

 東海道新幹線のJR東海と東北新幹線のJR東日本では回数券だけみても、なぜこのような違いがあるのだろうか。

 利用する目的や区間もさまざま新幹線の回数券は、なるべく柔軟に顧客が選択できるようにすべきではないだろうか。東北新幹線では選択が絞られていて、券売機のパネル表示もそのことが反映され、固定化されたものになっている。フレキシブルにできないというのはまるで半世紀前のような考えのシステムだ。元SEの筆者としては、ここに強く疑問を感じた。

 まず回数券を購入したい顧客の視点で考え、システムの検討でもそれを取り入れる。どこからどこまでの区間なのか、自由席か指定席なのかという選択画面があり、6枚つづりであることや有効期間が3カ月であるといった条件で絞り込んでいくようにする。

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