2013年9月12日木曜日

小さな計画を少しずつ成長させていく:メモアプリ『Drafts』の生みの親が語る開発ストーリー

2012年にリリース後、短い間でメモアプリ『Drafts』は大人気となりました。その大きな理由として、開発者グレッグ・ピアース氏のユニークなアイデアにより、IFTTTとの連携など、Draftsでできることが広がったというのがあります。今回はピアース氏にDrafts開発時のストーリーを聞いてみました。

Draftsのアイデアはどのように生まれたのでしょうか?

ピアース:Draftsはまさに私自身が求めていたアプリです。

ある日、iPhone上で妻宛に短いEメールを書いていると、すぐに読んでもらいたい内容だったのでSMSで送るべきと思いました。しかし、送り直すという作業は意外と面倒です。

テキストを選択し、クリップボードにコピーし、メールアプリを終了させて、SMSを起ち上げて、入力画面を開いて、宛先を選んで、送る...。こんな一連の作業が必要です。

考えてみると、使用用途が明確ではない段階でiPhone上でメモを取る機会があるのに気付きました。メール用か、ToDoリスト用か、カレンダー用か、Evernote用か、メモを取り始める段階でははっきりとしていないのです。

SNSでも同じ経験をしていました。Twitterのアプリに入力をしながら、そのあとでFacebookに、もしくは両方のアプリに投稿したいと思い直すことがありました。しかし、この作業もまたシンプルではありませんでした。

私が実現したかったのは、シンプルですぐに起動、テキストを入力できるアプリです。あとから入力内容を他のアプリに「送信」できるものが欲しかったのです。

アイデアを思いついたあと、次にとった行動はなんですか?

ピアース:次にとった行動は「アプリをつくること」です。Drafts以前に小さなアプリを開発した経験を通して、App Storeでアプリをつくる工程を学んでいました。iPadとiPhone用の辞書・辞典アプリである『Terminology』の開発もやってました。

フリーランスの開発者として、私に必要だったものは時間だけでした。まず最低限の機能にしぼったアプリをつくり、自分用に使い始め、友人たちにも見せました。私はすぐに、このアプリはマーケットに出すべきだという確信を強めました。とにかく便利だったのです。

ターゲットとするOSをどのように選びましたか?

ピアース:私がなじみのあったOSはiOSでしたので、他のOS用にも開発すべきかという問題は一旦置いておきました。

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