インスタグラム、タンブラー、そしてピンタレスト。これらの画像共有サイトにどうして10億ドルもの値がつけられるのかを考えてみた。
ピンタレストのCEO、ベン・シルバーマン(写真提供:ピンタレスト)
最近の資金調達ラウンド完了によって、ピンタレストの企業価値は38億ドルにまで膨れ上がった。ただのバーチャル・スクラップブックに過ぎないようなソーシャル・ネットワークにこれだけの値打ちがあると知って衝撃を受けただろうか。
これまでも画像共有サイトに注目してきた方であれば、驚くには当たらないだろう。今年は複数の画像共有系ネットワークが、まるで示し合わせたかのように10億ドルかそれ以上の価格で査定もしくは売却されたからだ。
2012年の初めには、フェイスブックがインスタグラムを10億ドルという気の遠くなるような額で買収し、ReadWriteは驚きのあまりこれを「宝くじに当たった」と表現した。テック系ブロガーは皆、世間知らずなマーク・ザッカーバーグがお金を払い過ぎてしまったのではないかと推測したものだ。その後5月になると、今度はヤフーが11億円でタンブラーを買収した。老朽化したWeb会社にとって画像共有サイトを手に入れることは、若い新規ユーザーを引き付ける理想的な方法であった。
ピンタレストはこれらの前例をはるかに上回る価格を弾き出したことになる。しかし今年2月の時点で既に、今回と同様の大規模な資金調達ラウンドによってピンタレストの企業価値は25億ドルまで上昇していたのだ。
画像共有サイトの進化画像共有サイトとは基本的に、言葉よりも画像に比重を置くサイトのことである。100の文章をスクロールして読むよりも、100の画像をスクロールして見るほうがはるかに速い。このシンプルな事実によって、画像はより多くのアクセスや注目を集めることができる。サイトの訪問者は画像を眺めるだけなので、それほど疲れない。人々がツイッターよりも長い時間をピンタレストに費やす理由はここにあるのだ。
さらに、画像の広告はテキストよりも押しつけがましくないため、画像共有サイトは収益化につながりやすい。あまりにも露骨な広告だとユーザーにブロックされてしまうため(フェイスブックのことだ)、ピンタレストはユーザーにそれとなく広告だと分からせるよう工夫を凝らさねばならなかった。
最初に画像共有サイトが登場したとき、テクノロジー界のベテランたちはこれについてどう考えればよいのか分からなかった。…
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