2013年10月12日土曜日

アングラー(釣り人)的IT活用術 (6) 魚にやる気を出させるテクニック

釣り人がいないときのコイは、毎日ほぼ決まったコースを回遊する。野生動物は、みな似たような習性を持つが、そのコースの途中に餌場が点在する形だ。コイは何でも食べる魚で、川底を住処とする微生物から虫類、タニシなどの貝類、エビ・ザリガニなどの甲殻類、極めつけは小魚を食べてしまうこともある。もっとも、魚食性は薄いのでごく稀に空腹時に目の前をヨロヨロと通り掛かった時ぐらいだが、水中のありとあらゆるタンパク質が彼らの餌といってもいい。いずれにしても、コイはそうした餌が入手しやすいコースを毎日ゆらゆらと泳ぎながら暮らしているのだ。

そんなコイを狙う場合、もっとも手っ取り早いのが回遊コース上に仕掛けを置いておくこと。魚の目に止まりやすいうえ、食わせる餌が魅力的なら、迷わず大きな口で吸い込んでくれる。なんともイージーな釣りでもあり王道でもある。実際に釣りの有名ポイントは、コイの回遊コースが狙えるところにある場合がほとんどだ。

しかし、釣り場を熟知していれば良いが、サンデーアングラーのようにたまにしか釣りに行けない場合は回遊コースを知ることが困難である。そこで試すことになるのが、カケアガリ周辺や杭やオダ(木の枝などで組まれた人工の沈殿物)など、釣りでは定番のポイントを攻めるという手法だ。もちろん、そうした場所は回遊コースになりやすいことは確かなので、実際に釣果を得られることも多い。しかし、普通に仕掛けについた餌だけをポイっと投げ込んだだけでは、よほどのことが無い限りコイに無視されてしまうだろう。

そこで必要となるのが「撒き餌」だ。あらゆる釣りに使われるメソッドで、基本的には「魚を寄せる」ために行われる。撒き餌には実に様々なやり方があって、針につける餌とまったく同じ物を撒くこともあれば、それらを砕いて粉末状にしたものを撒くこともある。さらに集魚効果の高い物質を混ぜるなど、豊富な手段がある。いずれにしても、撒き餌をすることで、魚を仕掛けの近くに寄せて釣れる確率を高めるという狙いがあるのだ。

撒き餌をポイントに届ける手段は多数ある。もっとも簡単かつ効果的なのは、仕掛けと一体化させて針についた餌と共にポイントに投げ入れてしまう方法だ。この場合、必ず仕掛けの近くに撒き餌が存在することになるので、狙いから言っても一番合理的な方法になる。デメリットとしては、大量に撒くことができないことぐらいだ。

実は撒き餌をするときに一番気を付けなくてはならないのが、撒きすぎという行為。

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