見どころダイジェスト
- ■ アニメとWebサービスの制作過程は"超"似ている
- ■ 100年続く会社を作ることには何の意味もない
- ■ 「わたしは○○エンジニア」という自己定義は危険
- ■ 「生きること」と「モノづくり」との境目がない状態が理想
- ■ 『女子マネ弁当』制度の真意はあいまいにしておきたい理由
ドワンゴの創業者で、代表取締役会長兼CTO、ニコニコ動画生みの親で、スタジオジブリの見習い社員でもある川上量生氏。独自過ぎる路線でインターネット業界に話題を提供し続ける川上氏が、先月、初めての単著『ルールを変える思考法』(KADOKAWA)を上梓した。
身をもって体験したネットワークゲームの世界の深さやドワンゴ設立の経緯、ニコ動に打って出た背景、そして「ニコ動は近い将来滅びる。それが運命」という予測までが、率直な言葉で綴られている。
そんな川上氏は、これからのドワンゴ、ひいてはIT業界全体の行く末をどう見据えているのか。著書をもとにそれを尋ねるつもりだったのだが、話は思わぬところから転がり出した。
当代きってのビジョナリストが語る「異端児の正論」に耳を傾けてみよう。
プロフィール
株式会社ドワンゴ 代表取締役会長 CTO
川上量生氏
1968年生まれ。スタジオジブリ・プロデューサー見習い。株式会社カラー取締役。株式会社KADOKAWA取締役。京都大学工学部を卒業後、コンピューター・ソフトウエア専門商社を経て、97年ドワンゴを設立。携帯ゲームや着メロのサービスを次々とヒットさせたほか、2006年に子会社のニワンゴで『ニコニコ動画』をスタートさせる。11年よりスタジオジブリに見習いとして入社し、鈴木敏夫氏のもとで修業したことも話題となった。13年1月よりCTOを兼任
アニメとWebサービスの制作過程は"超"似ている
『エンジニアtype』ってエンジニアが読み手なんですよね。ジブリに行って分かったんですけど、アニメーターとエンジニアってタイプが似てるんですよ。
社会性がなくて、精神的なメンテナンスが大変。昔ながらのエンジニアは特にそうですが、能力が高い人ほど一般社会での生活が無理、という感じまで(笑)。
あと、アニメ制作とWebサービス制作もよく似ています。ただ、業界としてはアニメの方が進んでいるんですが。
まず、人材の流動性が高いこと。ある企画のもとで1本のアニメを作るために集まって、それが終わったら解散。そういうケースが非常に多くなっているんです。…
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