2014年3月11日火曜日

ビジネス書だから? ホリエモン「疑惑」も擁護派が多いナゾ

 偽ベートーベンに続いて、「ホリエモン」こと堀江貴文氏(41)のゴーストライター疑惑が報じられ、ちょっとした騒ぎになっている。
 堀江氏が2010年と11年に出版した小説「拝金」と「成金」がそれ。2冊の表紙絵を描いた漫画家の佐藤秀峰氏(40)が7日付の自身のブログで、〈堀江さんには代筆者がいる〉と暴露したというのだ。
 佐藤氏といえば、「海猿」や「ブラックジャックによろしく」で知られる人気漫画家だが、意外やネット上では〈有名人はみんなそうでしょ?〉とホリエモン擁護派も多い。〈佐藤さん、便乗カッコ悪いよ〉なんて告発を批判する声まである。
「佐藤氏は、ファンにも"ぶっ飛んだ人"と思われていますからね。昨年離婚した時も、自分が不倫相手を妊娠させたのが原因と、ネット上でぶっちゃけて物議を醸しました。ネット住民も冷ややかに見ているんでしょう。それに堀江氏は以前から、自身のビジネス書についてゴーストライターがいることを明かしていた。だから本人も〈何を今さら〉と静観しているんでしょう」(出版業界関係者)
■ビジネス書と小説は違う
 ジャーナリストの佐々木俊尚氏も8日付の自身のサイトで、〈「著名な人」が出している本のたぶん9割ぐらいは、ゴーストライターが代筆したもの〉と淡々と擁護しているが、コラムニストの桧山珠美氏はこう言う。
「かつて松本伊代が自身のエッセー本について質問され、『まだ読んでいないから分からない』と答えたのは有名な話。タレント本なら笑って済ませられますが、万が一、何かの文学賞を受賞し、ゴーストライターがいるとバレたら、どうなるでしょう?」
 浄土真宗本願寺派僧侶で作家の向谷匡史氏も、こう口をそろえる。
「たとえ自叙伝的な小説であっても、『小説』と銘打つ限りは線引きが必要。それこそ句読点ひとつ、行間、文体、リズムすべてが作品であって、小説の命です。すべてに作家のオリジナリティーが問われるわけで、ハウツーを伝えるビジネス書のゴーストライターとは意味が違います」
 創作までカネで買ってはいけない。
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