2014年3月12日水曜日

史上最薄のLEDは「原子3つ分」の厚さ。光コンピューターも可能に?


しかも柔軟・高強度。

LEDは1962年の発明以来、発展を続けてきました。70年代前半に登場した赤色LED腕時計は2100ドル(当時約65万円)もする大きなものでしたが、今やたとえばLGからは、雑誌みたいに薄いOLED TVも出ています。LEDはかつてよりはるかに安く、小さくなってきました。

でもLEDはもっと小さくなれるってことを、ワシントン大学の研究者らが示しました。彼らが作り出した史上最薄のLED、その厚さはなんと「原子3つ分」です。

「このLEDは人間の髪の毛の1万分の1の厚さしかありませんが、その光は標準的な測定器で検知可能です。」ワシントン大学でこの研究に参加している大学院生のジェーソン・ロスさんは言います。「これはテクノロジーのミニチュア化のための大きな飛躍です。LEDは半導体なので、既存の3次元半導体技術で可能なことはほぼ全てできます」

新開発されたLEDは薄いだけでなく、柔軟性と強度を同時に実現しています。そしてあまりに薄いので、もう3次元のモノとも考えられていません。

この新LEDは半導体の二セレン化タングステンから作られます。プロセスとしては、ノーベル賞を受賞した「原子ひとつ分」の厚さのグラフェンを抽出する手法が参考にされています。

研究チームでは、このLEDの用途はTVだけでなく、電気の代わりに光を使う「光コンピューター」の開発にも広げたいと考えています。

でも、仮にすぐ応用できなかったとしても「原子3つ分」ってことだけですごいインパクトですね。


UW

Adam Clark Estes(原文/miho)

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