2014年4月8日火曜日

HTML5で近代化した、「世界最高の公共交通サイト」

 ロンドン交通局(TfL)が前回Webサイトをリニューアルしたのは、2007年のiPhone発表直後のことだった。当時、Androidデバイスやタブレットは出回っていなかったため、モバイルには対応しなかった。

 TfLはその後、2012年のロンドンオリンピックの際にモバイルアプリを開発し、大きな成功を収めた。オリンピック観戦に来た多くの観光客が、このアプリを使って人気スポットに出掛け、移動ルートを探索した。この成功を受けて、TfLはWebサイトのデザインの見直しを進めている。

 オンライン部門の責任者フィル・ヤング氏は今回の改定理由として、現在の旅行客は多種多様なデバイスを利用するようになったので、それに対応するようにWebサイトを近代化し、さまざまな交通手段に関する情報を提供するためだと述べている。

 つまり、先日ビクトリア線で起きた制御室にセメントが流れ込むといった事故(訳注)があっても、別の交通手段を簡単に見つけられるようにするということだ。

訳注:2014年1月24日に、速硬化性セメントが信号装置に流れ込み、ロンドン地下鉄のビクトリア線の大部分が運休となった事故。

●テクノロジーを見通す力

 テクノロジーが今後数年でどう変化するかを予測することは不可能だ。そのため、TfLはデザイン時に下した幾つかの決定が長く使われ続けることを願っている。例えば、新しいWebサイトの構築にHTML5を使用すること、レスポンシブデザイン手法を取り入れ、アクセスするデバイスに応じてWebサイトを動的に変化させることを決めた。

 Googleマップとストリートビューも採用し、ユーザーの現在地に合わせてバス停や地下鉄の駅を表示できるようにしている。さらに、近くの駅やバス停を見つける「nearby」機能も組み込んだ。

 「ロンドンを訪れる観光客に最高の体験を届け、勤務先や自宅までの移動をできるだけ簡単にしたいと考えている」とヤング氏は話す。

 TfLのWebサイトは、ロンドンでも人気のあるサイトの1つだ。ロンドン市民の75%が利用し、毎月800万人が閲覧している。2013年の閲覧者数は7200万人を数え、閲覧回数は12億回に及ぶ。

 地球に優しい公共交通を目指すメンバー組織Advanced Public Transportは、TfLのWebサイトを「世界最高の公共交通サイト」と評価している。交通に関するさまざまなことを考えると、この改変は簡単な作業ではない。

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