2014年8月5日火曜日

店舗から倉庫まであらゆる業務を知る強み タワーレコード・下田代さん

企業のIT部門で活躍する方々を追ったインタービュー連載「情シスの横顔」のバックナンバー

 「NO MUSIC, NO LIFE.」を企業のキャッチコピーに掲げ、すべての音楽好きのためにさまざまな情報や商品・サービスを提供しているのが、大手CDショップのタワーレコードだ。

 元々は米国企業だった同社が、日本で初めて店舗を開いたのは1980年のこと。その後、全国に店舗拡大するなど業績を伸ばしていったわけだが、昨今、同社を取り巻くビジネス環境は厳しい。1998年には約6000億円のCD売上高を記録した国内の音楽ソフト市場は、今やその3分の1にまで縮小した。

 こうした音楽業界の不況を背景に、ダイナミックな経営変革を迫られる中、タワーレコードでは、マーケティングを強化してオンライン事業での収益を拡大するなど気を吐いている。(関連記事:驚異の4000%成長! タワーレコードのオンライン事業に何が起きたのか)

 同社の変革をシステム面からサポートしているのが、ITサービス本部 本部長の下田代 二郎さんだ。1988年に入社して以来、実に数多くの部署を渡り歩いたという、まさにタワーレコードのすべてを知るといっても過言ではない古参社員である。

●7つの部署を経験

 CDの卸部門でキャリアをスタートした下田代さんは、そこで倉庫管理の業務を長らく務める。1990年代になるとシステム化が進み、パッケージソフトで卸部の業務効率化を図るためにシステムを手組みで構築するという経験もした。

 2000年に店舗部門に異動し、新宿店、横浜元町店で3年間働いた後、セキュリティサービス部で万引き防止対策に取り組み、防犯カメラやセキュリティゲートなどの導入に携わった。

 その半年後、タワーレコードの基幹システム入れ替えによって店舗に新たなシステムを導入するため、その導入担当として、スタッフを教育する部門であるトレーニング部に移った。ここでは店舗現場の視点でマニュアルを作成するなどして、IT導入プロジェクトにかかわった。

 導入プロジェクトが終わると、今度は営業支援部(当時)に異動し、販売促進や電子マネー導入、ポイントサービス改定など、さまざまな施策を検討する店舗支援業務に従事する。その後、2008年から商品管理本部(当時)で在庫管理を担当し、2009年に現職となるITサービス本部の本部長に着任した。入社してから実に7つ目の部署である。

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