2015年8月1日土曜日

<h1 itemprop="name"><ビットコイン>マウント社社長を逮捕 警視庁

 インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」の取引所を運営する「マウント・ゴックス」(東京都渋谷区、破産手続き中)を巡り、警視庁捜査2課は1日、データを改ざんして自分の口座の残高を水増ししたとしてフランス国籍の同社社長、マルク・カルプレス容疑者(30)=東京都豊島区=を私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕した。

 逮捕容疑は2013年2月中旬、米国内のサーバーにあるビットコイン取引システム内に開設された自分名義の口座のデータを2回にわたり改ざんし、預金残高を計100万ドル(約1億2400万円)水増ししたとしている。「納得できない。弁護士が来るまで、(書類に)署名しない」と容疑を否認しているという。

 捜査関係者によると、同社やカルプレス容疑者のパソコンなどを解析した結果、現金の入金記録がないにもかかわらず、カルプレス容疑者の口座の現金残高が増えていたことが判明。システムへのアクセス権限は社長のカルプレス容疑者だけに与えられていた。

 同社は利用者から集めた日本円や米ドルなどの預託金を管理していた。

 カルプレス容疑者は11年8月に同社を設立。14年2月の経営破綻時に「不正アクセスで利用者と同社が保有する計約85万ビットコイン(当時のレートで約114億円相当)が消失した」と発表。翌3月にはこのうち約20万ビットコインが見つかったとした。破綻時の債権者は、世界で約12万7000人で、うち日本人は約1000人に上る。同課は、カルプレス容疑者の不正操作と、ビットコインの大量消失の関連も捜査する。【福島祥宮崎隆、斎川瞳】

 【ことば】ビットコイン

 インターネット上で流通している仮想通貨の一つ。国が発行する通貨と異なり、中央銀行のような流通の管理者がいないのが特徴。取引手数料がほとんどかからず、瞬時に世界中に送金できるため、国境を越えた取引でもよく利用されている。ネット上での取引のためサイバー攻撃のリスクが伴う上、匿名性の高さから違法薬物の取引やマネーロンダリング(資金洗浄)に悪用されるなど犯罪の温床となっている問題もある。政府は「通貨ではない」との見解を示している。

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