2015年9月25日金曜日

中国主席と並んだIT業界29名 フェイスブックCEOは北京語で懇談


一枚の写真が、語り尽くせないほどの事実を語っている。今週、中国の国家主席・習近平が米国を訪問したが、そこで撮影された集合写真は中国のハイテク外交にかける期待の大きさを表している。

9月23日、習近平はシアトルで開催された8回目の米中インターネット産業会議のためにマイクロソフト社を訪れた。インターネット上の知的財産保護やネット規制の問題などが話し合われた後、習と米中のネット業界を代表する30名が集合写真に収まった。

ここに登場する企業の市場価値総額は、フォーブスの集計では2.5兆ドル(約300兆円)にのぼる。

最前列には米中両国を代表するテック企業の面々が並んでいる。中央には習近平がホスト役のマイクロソフトCEOのサトヤ・ナデラを従えて立ち、その隣には中国のネット政策を取り仕切るLu Wei。さらに、アップルのティム・クック、アマゾンのジェフ・ベゾスが並んだ。

テンセント代表で"ポニー"の愛称で知られる馬化騰も参加した。習近平の右側にはIBM会長のジニ・ロメティー(彼女はこのメンバーの中で2名しか居ない女性の一人。もう一人の女性は半導体メーカーAMDのCEO、リサ・スーだ)、アリババのジャック・マー、シスコのジョン・チェンバース、JD.comの劉強東らが並んだ。

最前列の左端に立ったのはフェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグだ。彼は北京語で習近平と言葉を交わし、その後のFBの投稿で次のように述べている。
「自分にとっては世界的リーダーと外国語だけで会話する初めての体験だった。個人的にも非常に意義深い日になった。習近平主席や他のリーダーたちと出会えたことを名誉に思います」

二列目、そして三列目に立った主要なメンバーの中には、LinkedInのリード・ホフマン、ウーバーのライバルとして知られる配車アプリの「ディディ・クアイディ」のCheng Wei、
ヤフー創設者のジェリー・ヤン、さらにAirBnBのブライアン・チェスキーらだ。

しかし、興味深いのはこの場に出席しなかった巨大テック企業のメンバーについてだ。

その筆頭に挙げられるのがグーグル。同社は中国でのビジネスに意欲を示しているが、新CEOのサンダー・ピチャイはこの席に招待されなかったと、ウォール・ストリート・ジャーナルは報道した。背景にはグーグルが2010年に中国を撤退して以来、中国との関係がこじれていることがあるという。ラリー・ペイジやセルゲイ・ブリンの姿も見られなかった。

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