2015年11月19日木曜日

生物の体内コンパスとなるタンパク質が発見される


コウモリや鳥、蝶など一部の生物は、地磁気を感知して自分たちのいる位置を把握します。その生理学的な仕組みが明らかになってきました。

北京大学のCan Xie教授のチームは、ショウジョウバエからクリプトクロムと呼ばれるタンパク質を発見しました。クリプトクロムは、視覚細胞に伝わる電気信号に影響を与えながら磁気センサーのように作動することで、動物たちが磁場の方向や強さを知覚できるようにする物質です。同じタンパク質がハトの網膜細胞からも見つかっており、蝶やネズミ、クジラ、ヒトの細胞から作れることもわかりました。

Can Xie教授は、「この研究成果から、動物たちの体内コンパスの普遍的な仕組みが明らかになっていくでしょう。ですが、私たちの研究は、動物たちが広範囲を移動する仕組みを解明するだけに留まりません。これを元に、磁場での動物たちの行動を制御したり、ヒトの方向感覚を拡張する技術を開発できる可能性もあるのです」とコメントしています。

もしかすると、クリプトクロム由来の物質を摂取するだけで、GPSが無くても道に迷わず目的地に着ける日が来るのかもしれませんね。


source: The Guardian,Nature

高橋ミレイ

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