2015年11月9日月曜日

加工肉の発がん性リスク、どこまで気をつければ良いの?


世間の肉食系をドキッとさせたであろうこのニュース、やっぱり心配"しすぎる"必要はなさそうです。

WHOの国際がん研究機関(IARC)の専門研究グループによって発表された、加工肉および赤身肉と発がん性リスクとの関連について。日本人の平均的な消費量からすると影響が小さいとも言われていますが、個人的に漠然とした不安を感じている人もいるのでは。

ホットドッグ、ソーセージ、ベーコンなど、Group1と分類される加工肉は「人に対して発がん性がある」とされ、主に大腸がんの発症リスクが指摘されました。また牛、豚、羊肉などの赤身肉はGroup2と分類され、「おそらく人に対して発がん性がある」と、同機関によって判定されています。

今回の研究結果が大きく報じられたことで、世界中で様々なリアクションが巻き起こるなか、米ワシントンポスト紙では、主要機関がアグレッシブに発表したのは珍しいことだと言及されるほか、専門家たちのあいだでは、研究結果について誇張すべきでないことや、赤身肉や加工肉を早急に排除する必要もないと主張する声も。

では結局、消費者である私たちは日々の食事でどんなことをどう気をつければ良いのでしょうか...?

研究の事実背景


時は、2014年。国際諮問委員会は、国際がん研究機関(IARC)に対して、加工肉および赤身肉の消費に関わる影響について、がん研究における優先度の高い研究領域だと位置づけました。

以前から、一部の肉製品とがんの発症に関連があることは知られていて、Lancet誌の最新レポートのほか、4年前には「ホットドッグはタバコと同じくらい発がん性がある?」と記事になっていることからも、新たな研究による新たな大発見ではないということがわかります。


Credit: PDPhoto.org/public domain


今回、発がん性リスクを判定したのは、10か国から集まった22人の専門家たち。その背景では、どのような研究が行なわれていたのでしょうか。

そもそも加工肉とは、本来の肉が形質転換され、風味の改善や賞味期限の延長のため加塩もしくは発酵、スモークされたもの。加工肉の消費が腸がんや大腸がんの原因となり得る可能性を指摘するうえで"十分な証拠"を有しているため、発がん性が指摘されるGroup1に分類されています。

胃癌や膵臓がんのように、特定の赤身肉によって"おそらく"起こり得る発がん性リスクは、Group1と比べてその証拠が掴みづらかったようです。

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