2016年7月15日金曜日

<h1 itemprop="headline">雑音中毒者が多すぎる〜トーマス・エジソン【科学者の智慧 vol.02】

SOURCE:https://en.wikipedia.org/wiki/File:Thomas_Edison2.jpg_

トーマス・アルバ・エジソン(Thomas Alva Edison)……1847~1931。アメリカを代表する発明王。蓄音器、白熱電球、映写機など生涯に1,000以上(一説には1,300以上とも)の発明を生み出した。

■ ハンディキャップの克服というより……。

「エジソンは難聴だった」というのは有名な話だ。日本人好みの教訓伝記だと、どうしても「ハンディキャップを超人的な努力で克服した偉人」ということになってしまうのだが、エジソンについて調べていくうちに「どうもそういう教科書的なタイプの人ではなさそうだ」と思うようになった。

エジソン研究の入門書に好適な「快人エジソン(浜田和幸著:日本経済新聞社)」という本がある。エジソンが送った手紙や自らについて語ったことが多数収録されていて興味深い。この本によれば、エジソンは「ハンディキャップを克服した」というより、そもそも難聴なんてたいして気にしていなかったようなのだ。

たとえば、こんな述懐がある。
「今は時々二、三の言葉が聞き取れる程度。雑音が耳に入らないおかげで読書に没頭できる」

「ベルの発明した電話は私には音が聞こえなかった。だから使いものになるように改良してやった。その技術をウエスタン・ユニオン社に売ったら、それがベルに転売された」

ハンディキャップを成功のバネにしたといえなくもないのだが、そもそも天才・エジソンの前には、難聴など取るに足らない雑事でしかなかったのかもしれない。

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