2017年1月20日金曜日

Macを狙うマルウェア、何年も前から密かに流通していたことが判明

 Macに感染して情報を盗み出すマルウェアが、生物医学の研究所を標的に、何年も前から検出されないまま出回っているのを発見したとして、ウイルス対策製品を手掛ける米Malwarebytesが1月18日のブログで報告した。

 それによると、このマルウェアはあるIT管理者が特定のMacで不審なネットワークトラフィックに気付いたことから発見された。詳しく調べたところ、一見極めてシンプルに見える2本のファイルを使って外部の制御サーバと通信していることが判明。このスクリプトには、Macの「screencapture」コマンドとLinuxの「xwd」コマンドを使って画面をキャプチャするコードが含まれていた。

 さらに興味深いことに、画面をキャプチャしてWebカメラにアクセスする目的で、OS X以前の時代の古いシステムコールや、1998年以来更新されていないオープンソースライブラリのlibjpegが使われていることも分かったという。

 このマルウェアをLinuxマシンでも試したところ、問題なく実行できたといい、Linux専用の亜種も存在している可能性があるとMalwarebytesは推測する。ただし実例は見つかっていないとした。

 マルウェアに感染していたMacのうち1台は、2015年1月の日付でLaunch Agentファイルが作成されていたことも分かった。また、2014年10月にリリースされたOS X 10.10(Yosemite)に合わせて変更したことを示すコメントもあり、少なくともYosemiteがリリースされた当時から、このマルウェアが存在していたことがうかがえるという。

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