2017年8月22日火曜日

ポスト『ドラゴンボール』として期待されるも……盛大にコケた『猛き龍星』

言わずと知れた世紀の大ヒット作『北斗の拳』。原作・武論尊、作画・原哲夫。80年代少年ジャンプ大躍進の原動力となった名作である。
その『北斗の拳』以後、原作ありきの時代劇作品が続いていた原哲夫先生が満を持して臨んだ現代物ストーリーの超大作『猛き龍星』をご存知だろうか?

もっとも、正式には超大作「予定だった」になるのだが……。

ドラゴンボール』終了後のジャンプの看板作品を目指せ!


『猛き龍星』の連載スタートは95年21・22合併号。
ジャンプはこの年の3・4合併号で653万部と言う驚異の発行部数でギネス記録を樹立(記事はこちら)。イケイケな時期ではあったが、人気の牽引役だった『ドラゴンボール』は連載終了目前。読者離れが始まるのは目に見えていた。

そこで、編集部が期待を掛けたのが原先生によるこの作品。当時のジャンプは堀江信彦編集長時代。『北斗の拳』連載時の敏腕編集者である。懇意の仲であり、後に「週刊コミックバンチ」を共に創刊する盟友だ。
前作『影武者 徳川家康』連載終了から2ヶ月足らずでの新連載と言うことからも、期待の大きさが伺える。

ジャンプ初期の名作の原哲夫版として始まったが……


ジャンプ創成期を支えた『男一匹ガキ大将』のリメイクを目指していたそうで、連載開始時のジャンプではその作者であり、漫画界のレジェンドでもある本宮ひろし先生と原先生の対談記事まで組まれるほど。両者顔写真ありの、今思えばかなり貴重なショットを披露している。

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