2017年8月18日金曜日

iPod nano、shuffle販売終了に伴うDAP市場へのインパクト

 2017年7月28日に「iPod nano」と「shuffle」が販売終了になった。これを受けて家電量販店・ネットショップの実売データを集計するBCNランキングでiPodシリーズの種類別に構成比を算出したところ、nanoとshuffleが販売終了が発表になった週では、構成比に変化がみられた。量販店での販売は在庫限りとなるため、需要が集まったと言ってよい。ここでは14年の「iPod classic」の販売終了時と今回を比較。nano、shuffleの販売終了が携帯オーディオプレーヤ(DAP)市場にもたらす影響度を考察してみた。

 DAP市場は2010年をピークとして急速に規模を縮小している。07年上期(1-6月)を「100.0」とした販売台数指数を算出したところ、10年上期は「112.1」、同年下期(7-12月)は「111.4」となった(図1)。しかしその後、DAP市場は縮小し始め、17年上期には「26.8」と市場規模は最盛期の約4分の1にまで落ち込んだ。10年当時の動きを振り返ってみると、スマートフォン市場が立ち上がりつつあり、ソニー・エリクソンが4月に「Xperia(SO-01B)」、アップルは6月に「iPhone 4」をそれぞれ発売。この時期からアップルはDAP市場からスマートフォン市場へと軸足を移し始め、DAP市場でのシェアは右肩下がりに転じる一方、ソニーは10年下期以降、首位を維持している。

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