2018年1月27日土曜日

小型ロケットでRocket Labが快挙 商業化加速

 1月21日、新進気鋭の小型ロケットベンチャー企業、米Rocket Labが試験打ち上げに成功、顧客企業の衛星を無事に軌道投入した。世界で民間企業5~6社がしのぎを削る小型ロケット開発では初の成功事例だ。

●前例のない成功

 今週、ユニコーン企業(時価総額が1000億円を超える未上場企業)として有名なRocket Labが従来開発を進めてきた小型ロケット「エレクトロン」の2回目の試験打ち上げを実施した。ニュージーランドのマヒア半島にある自社の打ち上げ射場からロケットを飛ばし、8分31秒後には搭載されていた顧客企業の衛星3機を所定の軌道に投入することに初成功した。

 同社は2017年5月に1回目の試験打ち上げを実施した。打ち上げの4分後に高度224キロメートルまで到達したが、データに破損が起きたことで、通信途絶と受け取り、緊急停止していた。17年末に予定されていた2回目の打ち上げは、天候やシステム障害の影響で今年に延期されていた。

 今回の試験打ち上げには衛星ベンチャーの米Planetの技術実証衛星である「Dove Pioneer」1機と、同じく衛星ベンチャーの米Spire Globalの小型衛星「Lemur-2」が2機搭載されていた。Rocket Labのピーター・ベックCEOは「2回目の試験打ち上げで軌道に乗るのは自然なことだが、この段階で顧客のペイロード(積載物)を搭載できたのは前例のないことだ」とコメントした。

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