2018年4月3日火曜日

Appleが考えるこれからの教育――ティム・クックCEO単独インタビュー

 「Let's take a field trip.(遠足に行きましょう)」と書かれた招待状でAppleのスペシャルイベントに招かれた。「新型iPad発表イベント」とする報道も多いが、Appleによるこれからの「教育」への提案が本発表の主題だ。

 「教育」というと「自分には関係ない」と思う読者も多いだろう。だが、AIの台頭で世界が大きく変わる中、「教育」以上に人類の行く末を左右する大事なことはない。

 また、そういう目で「自分事」として見れば、今「教育」以上に面白いテーマはない。筆者も最近ではベネッセ総合教育研究所にて「AI全盛時代に向けた教育」をテーマに連載執筆などの活動を行なっている。

 今回、筆者はティム・クックCEOの単独インタビューの機会を与えられたが、そこで一番、聞きたかったのも「これからのAI時代の教育で大事なのは何か」という質問だった。

 クック氏はAIに加えて「AR」も重要だと付け加えた上で、「今こそ倫理を学ぶことが大事だ」という考えを示した。

 「今はまだこうした技術の出発地点。だからこそ技術が人間性から乖離(かいり)した形で発展するのを抑え、むしろ双方を近づけることも可能だ。こうした技術の発展にどのようにすれば人間味を植え付けられるのか、その可能性を探り、理解することが大事だ」とも付け加えた。

 確かにAIは不治の病の治療法の開発に使われたり、ARは人間のコミュニケーション能力を増幅したりといった効果はある。

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