2018年5月17日木曜日

記事要約を瞬時に作るAIを富士通が開発 その精度とスピードに驚いた

 「記事の要約」は、長い文書から重要な情報を見極める訓練として、新人記者が最初にやる仕事の1つだ。その業務が、新人と指導役の厳しい(?)先輩記者からAIに受け渡される日は近いのかもしれない。

 文章を任意の長さに要約でき、なおかつ重要な内容は逃さない――AI人工知能)を使った文書要約の自動化サービスが、富士通フォーラム(5月17~18日開催)で展示される。

 文書を要約する際、これまで人がやっていた「全体から重要な情報を選別し、文章を再構成する」作業を、機械が一瞬で完了する。信濃毎日新聞では、既に同サービスを導入して実証実験を実施している。一度出版した記事をケーブルテレビ向けに要約する際、従来は人が1記事当たり数分を費やしていた作業を自動化し、現在は一瞬でできるようになったという。

 同サービスは、専用画面にユーザーが文書を入力し、要約したい長さの文字数を設定すると、同社のAI「Zinrai(ジンライ)」が自然言語処理技術で1つ1つの文章を解析して「重要度」を点数で評価。点数が高い文章を抽出する仕組みだ。単に文書全体の文字数を削減するだけではなく、各文章についてもあらかじめ設定した「短縮率」に基づき、「どちらかといえば重要度が低い」と判断した部分をそぎ落とすことができる。これにより、日本語としてより自然な流れを持った要約文を作成できるという。

 この仕組みを支えるのは、開発にあたり、同社が機械学習で構築した「重要文抽出モデル」だ。

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