2018年6月29日金曜日

Androidに存在するメモリ関連の脆弱性「RAMpage」、重要情報流出の恐れ

 Androidを搭載したスマートフォンやタブレットに、悪質なアプリを使ってデバイスに不正アクセスできてしまう脆弱性が見つかったとして、国際研究チームが論文を発表した。悪用されれば、端末に保存されたパスワードなどのセンシティブな情報が流出する恐れがあると警告している。

 研究チームは今回の脆弱性を「RAMpage」(CVE-2018-9442)と命名し、概略を解説したWebサイトを開設した。それによると、RAMpageは2012年以降に出荷された全てのAndroid端末が影響を受ける。一方、Apple製品やPCに対しては、この攻撃は通用しない。

 アプリは通常、他のアプリのデータを読み込むことはできない。しかしRAMpageの脆弱性を突く悪質なプログラムを利用すれば、管理者権限を取得して、端末に保存された情報を入手できてしまう恐れがあるという。パスワード管理ツールやブラウザに保存されたパスワードのほか、ユーザーの写真やメール、仕事関連の重大な文書なども盗まれる恐れがあるとしている。

 攻撃を受けたとしても、ログファイルに痕跡は残らず、ユーザーは気付かない可能性が大きい。研究チームは、自分の端末にこの脆弱性が存在するかどうかをユーザーがチェックできるアプリを開発し、ソースコードも公開した。影響を受けるデバイスの数など、詳細の把握に利用する意向だ。

 RAMpageの脆弱性についてはGoogleも確認しているという。

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