2018年7月4日水曜日

超大手がフェイスブック広告を見限る理由

フェイスブックで「いいね」を押しているのは、本当の顧客なのだろうか。消費財大手のP&Gは、2016年の時点で「ターゲット広告」の重点利用から手を引いている。小売フューチャリストのダグ・スティーブンスは「広告媒体としてのSNS、ひいては広告そのものを根本的に見直す時期にきている」と指摘する――。
※本稿は、ダグ・スティーブンス・著、斎藤栄一郎・訳『小売再生 リアル店舗はメディアになる』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
■FB上の「ファン」数が"水増し"されて見えるカラクリ
大手の小売業者やブランドがソーシャルマーケティングにかける意気込みは結構なのだが、計算上の明らかな不備を見逃しているようだ。桁外れの記録やユーザー数にはビジネス系のメディアが思わず飛びつくものだが、事はそう単純ではない。潜在的な投資効果がどの程度あるのか本当に理解するには、いくつか注意しておくべき「ただし書き」がある。ところが、マーケティング担当者のなかで、それを知っている人や、知っていても積極的に認めようとする人はまずいないようだ。それが原因で問題が発生していることに、メルボルン・ビジネススクール助教授のマーク・リットソンも怒り心頭だ。
リットソンの見事なプレゼンテーションがユーチューブで公開されているのでぜひご覧いただきたいのだが、そのなかでリットソンは、うわべだけ取り繕っていることが多いソーシャルメディアマーケティング関連のデータを詳しく吟味している。

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