2018年10月10日水曜日

AIが生成する画像「開発者も見抜けない」レベルに

人工知能の"生成力"が本格的に発展しようとしている。上に並べられた写真のうちひとつは、人工知能が生み出した偽物だ。みなさんは正解が分かるだろうか。正解は最上段の一番左の画像イメージ。おそらく、ほとんどすべての人が見抜けなかったのではないだろうか。

英ヘリオット・ワット大学の博士課程の学生であるAndrew Brock氏は、グーグル・ディープマインドの研究チームとともに、本物と区別がつかないほどの精巧さを持った、犬や蝶、自然物などの画像を生み出す人工知能を開発した。

これらの技術は「敵対的生成ネットワーク(GAN: Generative adversarial networks)」をベースにしたものだ。端的に説明するならば、「騙すAI」と「見抜くAI」を競争させ、より本物に近い対象(ここでは画像やイメージ)を生み出す技術である。人工知能関連のさまざまなイシュー中でも、昨今、特に注目が集まる分野である。今年6月、フェイスブックのAI開発者であるYann Lecun氏も、GANは非常に重要な技術と言及したことがある。

Brock氏ら研究チームは、開発したシステムに対して「BigGAN」という名前をつけている。研究者たちは、自らが開発した人工知能に「犬」など特定のキーワードともに、2千枚ほどの写真を与え学習させ、その後、新しい画像を生み出すようにした。

興味深いのは、新しく生み出されたイメージについて、開発者であるBrock氏ですらもはや見抜くことができなかったという点だ。

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