2013年11月19日火曜日

プロ向けのスチールカメラ・キャノンEOS一眼が動画カメラとしてもHD放送制作用機材の高度な基準に適合

 世界初のデジタル(スチール)カメラは、1975年末にイーストマン・コダックの開発担当者スティーブ・サッソンが発表したものだった。画像はカセットテープに保存するという形態だった。1970年代は会社のデカイ「オフコン」でもカセットテープでデータをバックアップしていた時代なのだ。


 その後の1988年、富士写真フイルムから初の一般向けデジタルカメラ「FUJIX DS-1P」が発表。が、発売には至らず。1990年、Dycam社が販売した「Dycam Model 1」が一般向けデジタルカメラ第一号だ。1995年、カシオが「QV-10」発売。それは、PCへの画像の取り込み機能の高さや6万5000円という価格で一般に認知されるキッカケとなった。QV-10が発売された2カ月後に、リコーから動画(ビデオ)記録機能が搭載されたDC-1が発売され、デジタル(スチール)カメラに動画機能を付加するという先鞭を付けた。


 その後、デジタル(スチール)カメラの性能は飛躍的に上がり、記録媒体の低廉化も追い風となって、2000年以降にはコンデジの世界でもハイビジョンレベルの動画記録が可能になった。しかし、本格派デジタル一眼レフカメラの世界では、動画撮影まで踏み込んだ製品化はなかなか進まなかった。


 ところが、数年前からキャノンを中心に動画撮影機能を強化したデジタル一眼レフがフルラインアップ。TV番組などでキャノンEOS一眼を使った撮影、番組配信さえも行なわれるようになった。


 そんななか、キヤノンの映像制作機器「CINEMA EOS SYSTEM」が2012年12月発売した「EOS-1D C」が、デジタル一眼レフカメラとして初めて、EBU(European Broadcasting Union)の定めるHD放送制作用機材の高度な基準に適合したという発表が届いた。つまり、静止画を撮影する目的のプロ向け最高峰一眼レフが「動画撮影のプロ」であるテレビ放送の基準に適合したということなのだ。


 キャノン「EOS-1D C」は映画などの映像制作市場に向け、4K動画記録に対応するなど、優れた動画撮影性能を備えたデジタル一眼レフカメラとして好評を得ていた。
今回、EBUがHD放送制作用機材の高度な基準のテストで、デジタル一眼レフカメラとして初めて、HD画質の放送制作用機材として「EOS-1D C」が十分な高画質であると認めた。

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