2014年1月20日月曜日

持ち主不明のUSBメモリを拾ったら、あなたはどうします?

半径300メートルのIT:

 先日、少々気になるニュースがありました。岡山県のとある教育委員会あてに小学生児童の個人情報が入ったUSBメモリが郵送されてきたのです。このUSBメモリは、小学校の先生が1年以上前に紛失したものでした。

 送り主は「1住民」とだけ書かれていました。同封の手紙には「先日拾って、中身を確認したが、小学校のものではないか。個人情報を扱う先生として危機感が不足しているのではないか」という指摘が書き添えられていたといいます。

●USBメモリの取り扱い、普段から気を付けていますか?

 USBメモリは大変便利なアイテムで、家電量販店に行くと大容量で実用的なビジネス向けモデルから、華やかなファッションアイテム的なモデルまで、数え切れないほど展示されています。

 今でこそクラウド経由でのファイル送信が可能になりましたが、ほとんどの企業ではファイル交換サービスの利用を禁止していることでしょう。もちろんUSBメモリも表向きは禁止としているでしょうが、こちらはこっそりと使っている方も多いのではないでしょうか。

 くだんの小学校教師も個人所有のUSBメモリに児童の名簿や成績などの個人情報を入れ、自宅に持ち帰って作業していたのでしょう。今回の事件でも、そうせざるを得なかった事情があるのかもしれません。ひょっとしたら、「USBメモリを使うな」というルールもあったのかもしれません。

 今回は大きく報道もされました。おそらくこの小学校だけでなく、岡山県の教育委員会を通じてUSBメモリの利用ルールが厳格化されることでしょう。その場合、単純に「USBメモリを使用するな」という規制ではなく、「USBメモリを安全に利用するための仕組みを作る」ことに注力すべきかもしれません。

●実は怖い、USBメモリ経由での「攻撃」

 USBメモリを郵送してきた人物は、善意からの行動だったのでしょう。同封されていた指摘ももっともなことです。しかし、筆者が最も気になったのは「USBメモリが善意の第三者から送られてきた」ということです。少し視点を変えてみると、これは怖いことかもしれないのです。

 今回、USBメモリは匿名で送付されています。また、添えられていた手紙には「児童の個人情報が含まれている」と書かれています。このような手段で送られてきた場合、教育委員会は投書を無視するわけにもいかず、USBメモリの中身を確認せざるを得ないでしょう。

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