2014年4月10日木曜日

<落書き>アニメ「聖地」の神社に ネットで批判沸騰 鳥取

 人気アニメ「Free!」の「聖地」とされる鳥取県岩美町で今月4日、神社の一部に落書きが見つかり、インターネット上で波紋が広がっている。案内地図などを作りファンをもてなしてきた同町観光協会がツイッターに写真を投稿して注意し、多くのファンからも「町の気持ちを踏みにじる行為」と批判が続出。10日朝までにリツイート(転送)が1万5000件を超えたが、落書きは9日にも見つかり、同協会は頭を悩ませている。

 「Free!」は水泳部の男子高校生らの青春ストーリーで、岩美町がモデルの架空の「岩鳶町」が舞台。主人公らが大会の必勝祈願に訪れた神社のモデル「荒砂神社」内のあずまやの梁に「for the team Free!」と黒の油性ペンで落書きされているのを、訪れたファンが見つけた。

 通報を受け5日に確認した岩美町観光協会が6日未明にツイッターで落書き禁止を投稿すると、「マナーが悪すぎる」「常識の無さが伺(うかが)える。残念」などのコメントが寄せられ、ネット掲示板でも批判が殺到。だが9日にも同じ梁に「I only swim free」と赤のボールペンで書かれているのを、取材中の記者が発見した。同協会は「日付やサインの書き方から、いずれも外国人訪問者による可能性がある」とみている。

 動画投稿サイトなどでアニメ映像を見た外国人観光客の訪問が増え、他にも古い傷があるため、落書き可能な場所と勘違いされた恐れもあるという。同協会は「落書きを禁じる看板を立てると景観が崩れる。地道に注意喚起するしかない」と話す。

 同作品は小説「ハイ☆スピード!」(おおじこうじ著)を原案に京都アニメーションが制作。昨年7〜9月に民放で放送され、20代女性を中心に人気を集めて続編の制作も決定。至る所で岩美町の情景が登場し、ファンの間で「聖地巡礼」が広がっている。【真下信幸

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