2016年3月3日木曜日

内部不正による情報漏えい、手段のトップはUSBメモリ

 情報処理推進機構(IPA)は3月3日、「内部不正による情報セキュリティインシデント実態調査」の報告書を公開した。企業関係者による情報の持ち出しではUSBメモリが多く使われ、不正経験者の半数以上をシステム管理者が占めるなどの実態が判明した。

 この調査は2012年に続いて2回目。今回は民間企業の従業員3652人と内部不正の経験者200人にアンケートを行った。

 それによると、内部不正の経験者が起こした内部不正の内訳は、「うっかりミスや不注意によるルール違反や規定違反」が66.5%で最も多く、「顧客情報等の職務で知りえた情報の持ち出し」(58.5%)、と「個人情報を売買するなど職務で知りえた情報の目的外利用」(40.5%)が続く。

 また、内部不正を行った理由では「ルールを知っていたが、うっかり違反した」「ルールを知らずに違反した」が全体の58.0%を占める一方、「業務が忙しく、終わらせるために持ち出す必要があった」「処遇や待遇に不満があった」など故意によるケースは42.0%だった。

 情報を持ち出す手段では「USBメモリ」が43.6%で最多だったが、上述の故意によるケースでは53.0%と高い。以下は「電子メール」が34.3%、「PC」が25.5%で電子的な方法が上位を占めた。

 持ち出した情報の種類別に見ると、いずれも「USBメモリ」が最も多いが、「顧客情報」や「技術情報」ではPCや電子メール、紙媒体による持ち出しの割合も高く、「製造計画」では電子メールとWebアップロードによる持ち出しの割合が目立っている。

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