＜アリババ＞「米で１００万の仕事創出」トランプ氏に表明

　【デトロイト清水憲司】中国のインターネット通販最大手アリババグループの馬雲（ジャック・マー）会長は９日、米ニューヨークでトランプ次期大統領と会談した。馬氏はアリババの事業を通じて「米国内で１００万の小規模事業者の仕事を創出する」と表明。会談後、馬氏を伴って記者団の前に現れたトランプ氏は「ジャックと私はすごいことをやるつもりだ」と述べ、馬氏の協力を歓迎する考えを表明した。

　トランプ氏は「素晴らしい会談だった。（馬氏は）世界でベストな起業家の一人だ。彼は米国を愛し、中国を愛している」と記者団に語った。

　馬氏はこの日、アリババの販売網を通じ、米国の小規模事業者の商品を中国やアジアに販売する構想を説明。馬氏は記者団に「中国との貿易を伸ばすアイデアを伝えた」とし、特にトランプ氏勝利の原動力となった米中西部の事業者と「農産物輸出について協議している」と話した。米メディアは、アリババが１００万もの事業者の仕事を生み出すと表明したことについて、実現性は不透明と指摘した。

　トランプ氏に対しては、ソフトバンクグループの孫正義社長も昨年１２月、米国内に５００億ドル（５兆８０００億円）を投資し、５万人の雇用を創出する計画を表明。トランプ氏は孫氏についても「偉大な男だ」と絶賛していた。