2017年10月28日土曜日

経営陣「AIで業務改革をしろ!」→現場「そう言われても」 JALがAIを“実用化”するまで

 「ハワイ島で気になることがあったら質問してね!」――日本航空(JAL)が、AI人工知能)を使ったチャットbotの活用にじわじわと力を入れている。7月に公開した「マカナちゃん」は、Webサイト上でユーザーの質問にチャット形式で答えるサービスだ。

 ハワイ旅行を検討しているユーザーが「ハワイ島にはどんなアクティビティーがあるの?」「おいしいものが食べたい!」などと自然な話し言葉で入力すると、おすすめの現地情報(旅行サイト「トリップアドバイザー」が提供)を教えてくれる。

 FacebookやTwitterのアカウントとも連携し、過去の投稿内容からユーザーの性格を診断する仕組みも。マナーを守る「慎重派タイプ」、とにかく楽しめればいい「ハッピータイプ」など9タイプに分類し、マカナちゃんが紹介する現地情報の内容が変化する。

 開発には、日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)が協力。コグニティブ・コンピューティングシステム「IBM Watson日本語版」(以下、Watson)の機能を活用している。

 約1年半で完成したチャットbot「マカナちゃん」は、約80%のユーザーが「満足した」と回答し、(JALのアンケート調査より)ある程度の成功を収めた。だが「そもそもAIを使って何ができるのか、テクノロジーに対する肌感がなかった」と、JALの岡本昂之さん(Web販売部 主任)はサービス提供前当時を振り返る。

0 comments:

コメントを投稿