2018年2月15日木曜日

“擬人化”は日本の伝統芸能? 日本人と擬人化の親和性

 『けものフレンズ』、『刀剣乱舞』、『艦隊これくしょん』と、ここ数年たて続けにヒットを飛ばした"擬人化"メディア作品。2018年の今年もアニメ『怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~』が現在放送中だったり、艦船を美少女化した"中国発"のゲーム『アズールレーン』が大ヒットしていたり、誕生35周年を迎えた『タマ&フレンズ~うちのタマ知りませんか?~』も昨年はまさかの擬人化計画を発表したりと、まさに擬人化ブームは最高潮だ。実は日本でこの"擬人化"という手法は古来より多用されている。なぜ、日本人と擬人化はここまで親和性が高いのか? そして擬人化は、日本の"伝統芸能"たり得るのか?

◆『艦これ』『刀剣乱舞』『けもフレ』まで…"萌え"擬人化作品の強固な人気

 そもそも擬人化ブームの先駆け、特に"萌え"擬人化のはじまりは、2004年に備長炭を擬人化したキャラクター『びんちょうタン』と言われている。4コマ漫画からテレビアニメ化、ゲーム化され、萌え擬人化されたキャラを表する際の接尾語「~たん」は、同人誌界隈を飛び出して一般にも知られるようになったのである。その後、海からの侵略者たる「イカ娘」とその他の海洋生物を擬人化したマンガ『侵略!イカ娘』(2007年)がヒットしてアニメ化されると、鉄道、国家、ゲーム機などなど、多種多様な擬人化が一般化していくのだ。

 そして2013年、第二次世界大戦の軍艦や艦艇を女性に擬人化した育成シミュレーションゲーム『艦隊これくしょん』が大ヒットすると、日本刀を「刀剣男士」たるイケメンに擬人化した『刀剣乱舞』(2015年~)や、巨大動物園の動物たちが擬人化する『けものフレンズ』(2015年~)なども続けてヒットし、やがて自治体や企業、商品といったPR目的の擬人化も一般化、現在のブームに至っている。

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