2018年5月21日月曜日

「20人いた事業部のほぼ全員が辞めた」会社が離職率0%に なぜ、トークノートは人が辞めなくなったのか

 「成長中のベンチャーは人もどんどん増えるし、変化も激しい。そんな中で価値観が合わなくて辞めていくなら仕方がない」――。

 2年ほど前、社員が次から次へと辞めていく事態に直面した企業がある。社内SNS「Talknote」で知られるトークノートだ。社長を務める小池温男氏は当時の気持ちをこう振り返るが、今、同社の離職率は0%。1年前には50%だったにもかかわらず、だ。

 生き馬の目を抜くWebサービスの世界では、「企業の成長は"誰をバスに乗せるか"が全て」というように、自社の文化に合わなくなった人が去ることを気にしないことも少なくない。同じように考えていた小池氏は何がきっかけで考えを変え、どんな方法で離職率0%を実現したのか。同氏に話を聞いた。

●一事業部のほぼ全員が辞める事態に社長は

 同社がTalknoteをリリースしたのは2011年。開発のきっかけは「自社で必要だったから」だ。

 それまで小池氏は、複数の飲食店と求人サイトの運営会社を経営していた。2003年に社員5人で1店舗を運営していたところから急速に拡大し、3年後には店舗が4軒、インターネット事業と合わせて60人ほどの規模になった。スタッフが増えていく過程で、小池氏は「事業を始めたばかりの社員が5人の頃とは、全く違う会社になっている」と感じるようになったそうだ。

 5人のときは互いの間に信頼関係があり、チームとしてのパフォーマンスも非常に高かったため、決して立地や使えるコストの面で恵まれているとはいえなかった店も繁盛していた。

0 comments:

コメントを投稿