2018年6月7日木曜日

新OSに見るAppleのメッセージとは? WWDC 2018を林信行が読み解く

 私たちの日常生活に欠かせなくなったPC、スマートフォン、検索サービス、そしてソーシャルメディアなどのデジタルテクノロジー。そうした技術の土台を担っているのが米国西海岸のITプラットフォーム企業だ。

 5月はFacebookやGoogle、Microsoftのイベントが集中し、それぞれの企業がこれから開発に力を入れる技術やサービスを発表した。そこから少し遅れて、6月4日(現地時間)に開催されたのがAppleのWorldwide Developers Conference(世界開発者会議、以下WWDC 2018)。開催時期こそ他社よりも遅いが、2018年で31年目となる歴史あるイベントだ。

 このイベントで新製品の発表を期待する人もいる。確かにiMacとMacBook Proが発表された2017年のように、何年かに一度は新製品が発表されることもある。が、その基本的な内容は、年に1回更新されるiOSやmacOSなど、その年リリース予定の最新OSや、そのOSを通して今後Appleが向かう方向を明らかにすることが主眼となっている。

 2018年もiOS、watchOS、tvOSそしてmacOSという、同社が提供する4つあるプラットフォームの最新版を紹介しつつ、その中にAppleならではの姿勢を示してみせた。本稿ではiOSとmacOSの新機能から感じ取ったAppleのメッセージを読み解いていく。

●1枚のスライドに集約された全ての発表に通底する姿勢

 WWDC 2018で4つの最新OSを発表したApple

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