2018年6月19日火曜日

先週のサイバー事件簿 - 目的が分からない? PUBGランサムウェアが拡散中

6月11日週にかけて発生したセキュリティに関する出来事や、サイバー事件をダイジェストでお届け。通称「PUBG」と呼ばれるゲームのランサムウェアが確認されているが、身代金は要求されず、暗号化ファイルの解除コードも知らせてくるという、目的がいまいち分からない点に、かえって不気味さを感じる。

○身代金を要求しないランサムウェア「PUBGランサムウェア」

6月12日の時点で、人気ゲーム「PlayerUnknown's Battlegrounds」(以下、PUBG)のプレイを要求するランサムウェア「MSIL/Filecoder.HD」が確認されている。ランサムウェアの多くは、感染するとデータを暗号化し、復旧のために身代金を要求するものがほとんど。だが「PUBGランサムウェア」は奇妙な要求をする。

「PUBGランサムウェア」は、実行されるとファイルとフォルダを暗号化して「.PUBG」という拡張子に変更。その後プログラムを起動すると、脅迫文が書かれた画面を表示するのだが、その内容はPUBGを1時間プレイしなければならないというもの。過去にも似た事例はあったが、その時はファイルを取り戻すためにゲームをプレイして「正気の沙汰でない」レベルのハイスコアが要求されていた。

「PUBGランサムウェア」の要求は、実際にはPUBGの起動ファイルを3秒間実行するだけでよい。脅迫文には「復旧コード」も記載されているなど、ゲームをしてもしなくてもユーザーをプレイできないようにする意図はなさそうではある。

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