2018年8月27日月曜日

量販店接客プロ「客の最初の言葉が全て」

接客のうまい人は、どんな「話し方」をしているのか。今回、業界を代表する5社から5人の達人を推薦してもらい、それぞれのトーク術について聞いた。第1回はビックカメラ 有楽町店楽器コーナー 主任の吉橋由里さんだ――。(第1回、全5回)
■ビックカメラ接客優勝者「これ買います」と言わせる術
アマゾンに押されるリアル店舗が勝つには、どのようにすればいいのか。
ビックカメラが全国約1万人のグループ社員を対象に毎年開催する接客コンテストで、2017年度優勝に輝いた吉橋由里さんはこう話す。
「私が主に販売する電子ピアノは、お客様のニーズやご家庭の事情を詳しく聞き出さなければ売れない商品です。どなたが使うのか、お子様なら何歳で男の子か女の子か、初めての習い事なのか買い替えなのか、お部屋に置けるサイズはどれくらいか、どのレベルの音質をお望みか、予算はどれくらいか。『電子ピアノを買うのは初めてで、そもそも違いがよくわからない』というお客様には、私が弾き比べてみせたり、実際に鍵盤に触っていただきながら、その方が求めるものを把握していきます」
電子ピアノは売れ筋が10万円から30万円と決して安い商品ではなく、比較検討する要素も多いため、1度の来店で購入を即決する人は少ない。だからこそ、いかにクロージングに持ち込むかが販売員の腕の見せ所となる。
「お子様のための購入なら、まずはお母様が平日に売り場に来られて、私が説明したことをいったん家に持ち帰り、お父様やお子様本人も交えて家族会議をしたうえで、週末に家族全員で来店して最終的に購入を決定する。

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