2018年9月12日水曜日

サムスンの英AIセンター、表情解析&ヘルスケアAIを開発中

サムスン電子は今年5月、マイクロソフトケンブリッジ研究所の元ディレクターAndrew Blake氏らを招聘し、英ケンブリッジに人工知能を研究するセンター「AI Centre Cambridge」をオープンした。同社は米国・シリコンバレー、カナダ・トロント、ロシア・モスクワにもAIセンターを設置。順次、設置国を増やしていく計画としている。

ところで、気になるのはその研究内容である。センター開設後、時間が経過するにつれ、さまざまなメディアからその中身が報じられるようになってきた。

ケンブリッジのセンターで研究を行うMaja Pantic氏がメディア取材に答えたところによれば、同センターでは人間の感情を正確に理解し相互疎通を促す技術「Human-like Communication」、および、それらの技術をベースにしたヘルスケアAIの開発に注力しているという。なおPantic氏は、表情・行動から感情を解析するスペシャリストだ。

Pantic氏によれば、人間の表情を正確に理解するには、瞳や首回り、口元などを全体を同時に認識しなければならない。また、例えばうつ病患者と健康な人では笑い方が異なる。同センターでは、人間の表情を正確に把握しつつ、身体や精神の異常を早期発見できる人工知能を開発中だという。

今後、サムスン電子の製品を使用することで、高齢者の認知症・うつ病などの疾患、もしくは兆候を検出し、本人や家族に伝えることができるようになるかもしれないとPantic氏は語っている。

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