2018年9月15日土曜日

Internet Explorerは意外にしぶとい Windowsデフォルトブラウザの功罪

 Windows 10には「Microsoft Edge」と「Internet Explorer(IE) 11」という2つのWebブラウザが搭載されている。OSのデフォルトブラウザは、Web標準の仕様に合わせた新しいEdgeの方だが、当面はレガシーな利用環境にも対応する必要があるため、IEも用意しているわけだ。

 Windows 10では、古い技術で構築された既存のWebアプリケーションとの後方互換性を保つため、IE8時代のコンテンツを極力忠実にIE11で再現する「エンタープライズモード」を備えており、Edgeでうまく表示できない場合にIE11でサポートする二段構えになっている。

 一方で、旧来のWebアプリケーションをIE11頼みで利用し続ける状況は、Microsoftにとってもユーザーにとっても好ましくない。実際、古いIE環境が対象となる脆弱(ぜいじゃく)性の報告が続いており、Microsoftのサポートの負担もさることながら、ユーザーもリスクを抱え続けることになるからだ。

●明言されないIEのサポート終了時期

 7月18日には、日本マイクロソフトのEdge/IEサポートチームが、Windows 10のユーザーを対象に、IEからEdgeへの移行計画を進める必要性をあらためて訴える「Internet Explorerの今後について」という記事をブログに公開し、話題となった。

 この記事で同社は「Internet Explorerはいつまでサポートが提供されるのか? など、将来の予定についてお問い合わせをいただいたとしても、大変恐縮ですが回答することはできません」と苦しい回答をしつつ、「世の中の大きな流れとして、Webブラウザという観点では相互運用性を保ちつつも、最新のWeb標準の技術を取り入れる方向性となっている」と、レガシーなIEからモダンなEdgeに移行すべき理由を述べている。

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