2014年8月11日月曜日

「ホッピー」社員にハッピーな仕事環境を提供――次世代ビデオ会議導入事例

 赤ちょうちんの下、凍らせたジョッキによく冷えたホッピーと焼酎を注ぎ、勢いよくあおる。そんなひとときを仕事帰りのささやかな楽しみにしている読者も少なくないのではないか。この「国民的飲料」であるホッピーの発売元がホッピービバレッジだ。社員数37人(2014年8月現在)の小さな会社である同社は東京都港区赤坂に本社を構える一方、創業の地である東京都調布市に製造拠点を置いている。このため、これまで社長以下本社スタッフは、双方の地を頻繁に行き来していた。

●質の高いコミュニケーションと業務効率化を両立する

 現在、ホッピービバレッジを率いるのは代表取締役社長の石渡美奈氏。同社の「3代目跡取り娘」としてメディアで取り上げられることも多く、複数の著書も出版している。中小企業が価値を生む源泉は他社にまねのできない企業風土を築くことにあると信じ、そのために社内では質の高いコミュニケーションを重要し、対面での会話を大事にしてきた。しかし、多忙を極める石渡氏にとって、何かあるたびに、時間をかけて本社と工場を行き来するのは非効率だった。もちろんそれは他の社員にとっても同じだ。

 「本社のある赤坂から調布の工場まで、車で少なくとも30分はかかりますから、往復するだけで約1時間が無駄になってしまいます。交通渋滞があればもっと時間が取られることありますから、移動時間をいかに削減するかは大きな課題でした」。ホッピービバレッジ 営業部門お客様サポートセンター係長兼ホッピー未来開発室Corporate Communication System担当の原 知代氏は、こう語る。

 そんな悩みを抱えていた2013年11月、石渡氏がシスコシステムズの本社を訪問する機会があり、そこでビデオ会議システム「Cisco TelePresence」シリーズのデモンストレーションを目の当たりにしたという。

 原氏は当時の様子を次のように語る。「シスコの平井康文社長がホッピーをお好きでもあり、また目指す経営スタイルが大変近いというところから社長同士気も合い、良いお付き合いをさせていただいているのですが、九州にご出張中でその場にいらっしゃらなかった平井社長から『iPad』を通してごあいさつをいただきました。映像も音声も鮮明で、しかも全くタイムラグがないので驚きました。その場にいるかのように話ができる。社長の石渡も感じるものがあったようで、『社長の大人買い』をしたいと、導入に向けて動き出しました」

 そして2014年4月に、本社と工場双方の会議室用の大型端末「Cisco TelePresence SX20」を2台、社員それぞれのデスクに既存の電話機をリプレースする形で電話機型端末「Cisco Desktop Collaboration Experience DX650」を21台、また、社長とゼネラルマネージャー、営業部長の自宅用にデスクトップ型端末「Cisco TelePresence EX60」を3台導入した。

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