大きな問題を小さなロボットが解決。
カリフォルニア大学サンディエゴ校で、海の酸化と地球温暖化を緩和するマイクロロボットの研究が進められています。
試作されたのはチューブ状のマイクロモーター。サイズは6マイクロメートル(0.006mm)です。全体が炭酸脱水酵素でコーティングされており、海水に溶け込んだ二酸化炭素を炭酸水素カルシウムと水に変換して中和できるという仕組みです。
研究所で実験をしたところ、淡水で90%、海水でも88%の脱酸素化に成功しました。所要時間はたったの5分でした。
空気中の二酸化炭素が増えると、気候変動の原因になるだけでなく、海の生態系にも被害を与えます。二酸化炭素は水に溶けるので、海が酸性になってしまうからです。特に貝の殻やサンゴの骨格などを作る炭酸カルシウムやプランクトンは酸に弱いので、影響は深刻です。
実験の時は過酸化水素を燃料にしていましたが、最新の報告によると、海水の中なら追加の燃料を必要としないマグネシウム系のモーターを開発したそうです。実用化まであと一歩ですね。
Image by Laboratory for Nanobioelectronics / UC San Diego Jacobs School of Engineering
source: Fast Company,UC San Diego News Center,国立環境研究所
(高橋ミレイ)
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