2016年4月10日日曜日

<h1 itemprop="headline">ピカソの再来とはいかないけれど…AIが「芸術家」になる近未来

 人工知能「アルファ碁」が世界トップ棋士を4勝1敗で圧倒した、という知らせは朗報なのか否か。予想を超える速度で進化する人工知能は、近い将来、ほとんどすべての仕事を代替できるようになるのだとか。その先にある世界は、はたして楽園なのだろうか。


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 教師もさぞかし困ることだろう。囲碁の対局で、世界トップ棋士がAIに完敗するご時世とあっては、生徒たちに「君たちの可能性は無限大だ」と発破をかけたところで、言葉は虚しく響きかねない。


 今回、グーグル・ディープマインド社の「アルファ碁」が大いに能力を発揮した決め手は、ディープ・ラーニング(深層学習)と呼ばれるもので、


「今まで人工知能は苦手だと思われていた、"ここが危なそうだ"とか"ここがよさそうだ"という感覚を持つことができ、それが囲碁という複雑なゲームでも有効であることを示した。その点に、大きなインパクトがあると思います」


アートディレクターやコピーライター、また画家や小説家といった職種も、標準レベルまではAIが到達できる?

 公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科の松原仁教授も、こう驚きを隠さないが、同時に留保をつける。


「アルファ碁はよい結論を導き出しますが、その説明がない。たとえば、今の人工知能を使えば、次に買うべき株を提示することは可能でしょうが、それがなぜ買う価値があるのか、工学的に説明できません。一方で人間は、直感で株を選んだあとで、"後づけ"で論理的なプロセスを説明できますよね。ですから、ディープ・ラーニングをベースに、もう一つか二つ、ブレークスルーがないと、汎用人工知能のようにはなり得ないと考えます」


■キーワードは「汎用」

 今、「汎用人工知能」という語が出てきたが、AIの今後を占う上で、「汎用」は一つの鍵になるという。

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