2018年6月21日木曜日

激安Eコマースで急成長、米「Wish」が直面する最大の課題

ショッピングアプリの「Wish」では、このところ経営幹部の流出が続いている。この1年だけでカスタマーサポートやコンテンツマネジメント、物流、サプライチェーンマネジメントなどの幹部が退職し、創業者のPeter Szulczewskiは穴埋めに追われている。

「企業文化やオペレーションを改善する必要があることを痛感させられた」とSzulczewskiは話すが、具体策は明らかにしていない。ポーランド系カナダ人のSzulczewskiは今後、Wishを売上高1兆ドルの企業に育て、ウォルマートやアリババ、アマゾンと肩を並べるという野心を抱いている。

Wishの評価額は、昨年実施した資金調達ラウンドで85億ドル(約9360億円)に達した。売上も過去8年間で急上昇を遂げ、2017年に10億ドルを超えた。黒字化はまだだが、これまでにDST GlobalやGGV Capitalなどから調達した13億ドルの資金はまだ潤沢に残っている。

Wishのアプリはピンタレスト風のインターフェイスで、ユーザーは中国メーカーが製造した激安商品を購入することができる。サイトに登録しているマーチャントの数は100万を超え、その80%は中国の企業だ。サイトには1ドルの腕時計や8ドルのセーターなど、目を疑うような価格の商品が数多く並び、顧客の多くはフェイスブック広告経由で流入している。

これまでのところWishの戦略は大当たりをしているが、同社は急拡大による成長痛に悩まされている。

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