6月19日に東証マザーズに上場したメルカリ(証券コード4385)は、株式市場の期待を一身に集め、上場直後に株価が急騰しました。一時、公募価格(3,000円)の2倍の6,000円まで株価が上がりました。ところが、その後は売られ、7月5日には4,290円まで下がりました。
メルカリは株式市場の期待に応えられるでしょうか。言い換えるならば、日本発の高成長IT企業になれるでしょうか。
IT強者に必要な2つの条件
米国には、フェイスブック、グーグル、アマゾン、ネットフリックスなど高成長IT企業が多数あります。中国にも、アリババ、テンセントなどのIT企業が高い成長を示しています。その共通点は、次の2つの条件を満たしていることです。
(1)ITインフラを支配している
(2)マネタイズができている
マネタイズとは、「利益を上げる」という意味です。アマゾンは当初、ITインフラを支配していても、マネタイズが十分でありませんでした。今は、両方ともできています。
日本には(1)も(2)も中途半端な企業ばかりで、米国のようなIT強者がいません。
たとえばLINE(3938)は、日本の無料会話アプリで圧倒的な地位を占めています。つまり、条件(1)を満たしているといえます。ところが、それを生かしたマネタイズが十分にできていません。スタンプやゲームで利益を上げているほか、さまざまなITサービスを立ち上げてマネタイズの努力をしていますが、十分な成果があがっていません。
フェイスブックと比べると、収益力の差は歴然としています。…
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