2018年7月6日金曜日

初値高騰から急降下、「メルカリ」株価の適正水準は?

6月19日に東証マザーズに上場したメルカリ(証券コード4385)は、株式市場の期待を一身に集め、上場直後に株価が急騰しました。一時、公募価格(3,000円)の2倍の6,000円まで株価が上がりました。ところが、その後は売られ、7月5日には4,290円まで下がりました。

メルカリは株式市場の期待に応えられるでしょうか。言い換えるならば、日本発の高成長IT企業になれるでしょうか。


IT強者に必要な2つの条件

米国には、フェイスブック、グーグル、アマゾン、ネットフリックスなど高成長IT企業が多数あります。中国にも、アリババ、テンセントなどのIT企業が高い成長を示しています。その共通点は、次の2つの条件を満たしていることです。

(1)ITインフラを支配している
(2)マネタイズができている

マネタイズとは、「利益を上げる」という意味です。アマゾンは当初、ITインフラを支配していても、マネタイズが十分でありませんでした。今は、両方ともできています。

日本には(1)も(2)も中途半端な企業ばかりで、米国のようなIT強者がいません。

たとえばLINE(3938)は、日本の無料会話アプリで圧倒的な地位を占めています。つまり、条件(1)を満たしているといえます。ところが、それを生かしたマネタイズが十分にできていません。スタンプやゲームで利益を上げているほか、さまざまなITサービスを立ち上げてマネタイズの努力をしていますが、十分な成果があがっていません。

フェイスブックと比べると、収益力の差は歴然としています。

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