2018年7月5日木曜日

時代の変化から逃げてはいけない “元受付嬢”が受付の自動化に取り組む理由

 「人間と機械の競争」――世の中で騒がれるようになりすでに久しいですが、近年、テクノロジーの進化はますますその加速度を増しています。例えば、Googleの年次イベント「Google I/O」では、ユーザーの代わりにレストランの店員と電話でスムーズに会話し、予約を行う人工知能AI)のデモに世界中が驚かされました。

 こうまで進化すると、いよいよ、「AIが人間の仕事を代替する社会の到来」を数年先に起こり得る未来としてリアルに想像する人も増えているのではないでしょうか。私たちにとって、仕事を選んだり、キャリアを設計したりすることはいっそう難しくなっていくのかもしれません。しかし……。

 「いつ訪れるかも分からない不確実な未来を案ずるより、今自分に何ができるのかを考えていたい」

 そう異を唱えるのは、11年間にわたり「受付嬢」として活躍した後、ITベンチャーのディライティッド株式会社を設立し、オフィスの受付業務を効率化するシステム「RECEPTIONIST」を開発した橋本真里子さんです。

 自分の仕事を機械に奪われるどころか、むしろ能動的に自分の仕事の一部を機械に置き換え、自動化してしまった橋本さん。そんな彼女のこれまでの歩みから、不確実な未来への不安に臆することなく、「AI時代に仕事を楽しみながら生き抜くためのマインドセット」を探ります――。

●かけがえのない11年間の「受付嬢人生」

――大学卒業後に「受付」という仕事を選んだのはなぜですか?

 大学生時代、元々「内定をもらうことがゴール」になっている就活の空気に抵抗感があり、自分はそうではなく、これまで培ってきたスキルや性格をすぐに生かし、今後仕事をしていく上で役立つスキルを身につけられる仕事に就きたいと思っていました。

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