2018年8月9日木曜日

乱立する「QRコード決済」 普及の鍵を握るものは?

 日本でのキャッシュレス決済比率が約20%とどまる中、経済産業省が掲げた「キャッシュレス・ビジョン」では、2025年の大阪・関西万博までにキャッシュレス決済比率を40%まで引き上げ、将来的には世界最高水準である80%に達成することを目標に掲げている。

 その予兆なのか、ここ最近、キャッシュレス決済、特にQRコードを使用した決済サービスの動きが活発だ。LINE PayとPayPay(ソフトバンクとヤフーの合弁会社)が、決済手数料0円とする施策を打ち出し、ベンチャー企業からも多彩なサービスが生まれている。現在は各プレーヤーが個別にコード決済サービスを提供している状況だが、コード決済の規格を統一する動きも出ている。

 QRコード決済が、日本のキャッシュレス決済にどんな影響を及ぼすのか? カード・ウェーブが主催した「決済ビジネスカンファレンス2018」で語られた。

●QRコード決済のメリット

 日本のキャッシュレス決済ではクレジットカードが最も使われているが、「クレジットカード頼みでは限界がある」と、コンサルティングやリサーチなどの事業を手掛けるインフキュリオンのシンクタンク事業部 マネージャーの森岡剛氏は言う。同社が2015年から2018年にかけて実施した調査によると、クレジットカードと電子マネーの利用率は高いが、伸びは鈍化している。一方、利用率は低いものの、ブランドデビットは2.9倍、ブランドプリペイドは2.8倍の伸びを見せている。

0 comments:

コメントを投稿