2014年5月13日火曜日

「キリ番」も──1500万ユーザー「LINE PLAY」の世界は“ホームページ文化” スマホ時代の「ホーム」目指す

 LINEの提供するアバターサービス「LINE PLAY」のユーザー数が1500万人を突破した。スマートフォンに特化したアプリサービスは世界でもほとんどなく、海外ユーザー比率が約半数、5カ国語に対応するなど、人気は国内にとどまらない。最大20人でチャットが楽しめる「スクエア」機能も追加するなどメッセージアプリ「LINE」と異なるアプローチで攻める。

 4月に追加された大規模マルチチャット機能「スクエア」について、佐々木大輔執行役員は「サービス開始当初から絶対に入れたかったもの。LINE PLAYの表現したい世界がやっと示せた」と話す。最大20人までのアバターチャットをスマートフォンの小さな画面でスムーズに動作させるために、1年以上かけて改良を重ねており、満を持してのリリースとなった。反応も上々で、ログインしたユーザーの6割がスクエアにアクセスしているという。

 これまでもアバターでマルチチャットできるサービス自体はあったが、ほぼすべてがPC向け。いつでも手軽に起動できるスマホ特化型サービスいうことで、1人でお昼ごはんを食べながら、電車で移動中に、寝る前の手持ち無沙汰な時間に――など、10~15分ほどのスキマ時間でちょっとしたコミュニケーションを楽しんでいるケースも多いようだ。

 広場に集まる形式をとっており、公園を模した「パーク」、喫茶店のような内装の「カフェ」の2つのフィールドを用意する。機能は同じだが、人気があるのは圧倒的に「パーク」だという。「野外で開放的……というのもアプリの中の話なのでちょっと不思議ですが、ベンチに座ったりお花見をしたり、隣の人に『はじめまして』が言いやすい空間なのかもしれません」(佐々木さん)

 その言葉通り、スクエアは基本的には一期一会を楽しむ空間だ。個人にあてるメールや電話、友達同士で行うグループチャットと異なり、共通点は同じ時間に同じ場所に集まっているということだけ。

 「SNSでリアルの知り合いとつながるのが当たり前な今、恐る恐る文字でコミュニケーションを始めるのは逆に新鮮。『はじめまして』『そのアイテムかわいいですね』『何してる人なんですか?』――なんだかこの感じ、懐かしくないですか?」(佐々木さん)

 SNS登場する前、1990年代後半から2000年代初頭ごろの掲示板やチャットをはじめとした"ホームページ"時代を継承している感覚があるという。

0 comments:

コメントを投稿